このガイドを書いた人
岸 泰裕(きし・やすひろ)
- 外資系投資銀行・スタンダードチャータード銀行東京支店を経て、財務責任者と上場準備責任者を歴任
- 480億円のシンジケートローン組成、R&I「A」格付け取得、東証グロース市場上場(2025年3月)を主導
- 明治大学リバティアカデミー講師(2014年〜)/成美堂出版より著書2冊(うち1冊重版)
「教科書ではなく、交渉のテーブルで得た知見だけ」をお伝えします。
このページは、kishi.blogに掲載している資金調達・銀行格付け・財務改善の記事を「学ぶ順番」に沿って整理したハブページです。銀行融資に初めて向き合う方は①から、課題が明確な方は該当する章へ直接どうぞ。
「銀行は、晴れの日に傘を貸し、雨の日に取り上げる」——この言葉を恨み言として口にする経営者を、私は何人も見てきました。しかし正確にはこうです。銀行は「雨が降る前に傘を借りておく方法」を知っているスタートアップ・ベンチャーには、雨の日でも傘を貸し続けます。その方法とは、銀行内部の評価の仕組み——格付けと債務者区分——を理解し、先回りして手を打つこと。それだけです。
① 銀行格付けの仕組みを理解する——まずここから
スタートアップ・ベンチャーへの融資条件(金額・金利・保証の有無)を決めているのは、社長の熱意でもなく担当者との関係でもなく、銀行内部の「格付け」と「債務者区分」です。この仕組みを理解することが、すべての出発点です。
② 格付けを上げる——決算前90日の実務手順
格付けは「作られるもの」です。役員貸付金の解消、減価償却の実施、決算説明資料の提出——同じ実態でも、やるべきことをやった会社とそうでない会社では、銀行内部の評価が大きく変わります。
③ 財務指標を銀行目線で整える
銀行が最も重視する指標は「債務償還年数」と「自己資本比率」です。ただし銀行が見るのは決算書の数字ではなく、実態バランスシートで修正した後の数字。その落とし穴を知っておくだけで、格付けは変わります。
④ 資金調達の手段を選ぶ
銀行融資・日本政策金融公庫・ファクタリング・ベンチャーデット——スタートアップ・ベンチャーが使える資金調達手段は複数あります。それぞれのコスト・スピード・格付けへの影響を正しく理解した上で、組み合わせて設計することが重要です。
- プロパー融資への移行戦略——保証協会依存から脱却するための実務手順(格付けを上げる記事内で解説)
- 資本性ローン・DES・増資——債務超過局面での調達手段(債務超過記事内で解説)
※ファクタリング・ABL・クラウドファンディング等の個別解説記事は順次公開予定です。
⑤ 著者の実務コラム——現場で考えたこと
480億円のシンジケートローン、東証グロース上場、社外取締役……。教科書には載っていない、交渉のテーブルで得た知見を書いたコラムです。
- 480億円の資金調達で学んだこと——デットファイナンスの「現場の論理」
- 東証グロース市場上場の現場で学んだこと——2025年3月21日を迎えるまでの2年間
- スタートアップが「CFOを採用する前」に知っておくべきこと——財務責任者が語る資金調達の現実
- 財務顧問・外部アドバイザーが必要になる5つのタイミング——スタートアップ・未上場企業向け
- 社外取締役とは何か——上場企業が「外部の目」を必要とする本当の理由
- ESGと企業価値——格付取得の現場で学んだ「非財務情報の使い方」
- コーポレートガバナンスと社外取締役——取締役会が「機能する」ための条件
- IPO準備で失敗しない社外取締役の選び方——上場審査で問われるガバナンスの実態
著者プロフィール
岸 泰裕(きし・やすひろ)
早稲田大学大学院にてMBA(金融工学専攻)取得。外資系投資銀行、スタンダードチャータード銀行東京支店などを経て、財務責任者と上場準備責任者を歴任。アルテリア・ネットワークスでは480億円のシンジケートローン組成、R&I「A」格付けの取得を主導。その後、上場準備責任者として東証グロース市場への上場(2025年3月)を実現。現在はイグニションポイント株式会社にて財務担当マネージャーとして上場準備・デットIR・リスク管理を担当。
2014年より明治大学リバティアカデミー講師。投資関連の著書2冊(成美堂出版、うち1冊は重版)。
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