新年あけましておめでとうございます。岸泰裕です。
2026年の新しい年が幕を開けました。
皆様は、どのような心持ちで新年を迎えられたでしょうか。
数年前まで、日本経済を覆っていた「デフレ」「マイナス金利」という言葉は、もはや過去の遺物となりました。2026年の現在、私たちが直面しているのは、緩やかではありますが「確実に上昇を続ける金利」と、生活の隅々にまで浸透した「インフレの波」です。
「銀行に預けておけば安心」
「とりあえず現金を確保しておこう」
かつて「常識」とされたこれらのお金のルールが、今、ガラガラと音を立てて崩れ去っていることに、どれだけの方がお気づきでしょうか?
私の元へご相談に来られる富裕層の方々の間でも、危機感の差は歴然としています。
変化を敏感に察知し、すでに手を打っている方と、過去の成功体験にしがみついている方。
本日は、2026年の年頭にあたり、私たちが直面している「金利ある世界」の歩き方と、決して資産を溶かさないための防衛策について、本音でお話ししたいと思います。

「現金=安全資産」という神話の崩壊
まず、直視しなければならない残酷な現実があります。
それは、「現金を持っているだけで負ける時代」に突入したということです。
インフレ率(物価上昇率)が銀行の預金金利を上回っている状態が続いています。これは経済学的に見れば、あなたの銀行口座にある1,000万円が、額面は変わらなくても、その「購買力(実質価値)」は毎日静かに削り取られていることを意味します。
これは、国による「見えない課税」を受けているのと同じです。
かつてのデフレ下では、「Cash is King(現金は王様)」でした。物の値段が下がるので、現金の価値は相対的に上がったからです。
しかし、2026年の今は真逆です。「Cash is Trash(現金はゴミ)」とは言いませんが、過剰な現金保有は、資産を守るどころか、座して死を待つ行為になりかねません。
「何もしないリスク」が最大のリスク
多くの日本人は「投資=リスク」と考え、「貯蓄=ノーリスク」と考えがちです。
しかし、インフレ時代において、この図式は成立しません。
- 投資:価格変動のリスクはあるが、インフレ以上のリターンを得る可能性がある
- 貯蓄:元本割れのリスクはないが、インフレによって実質価値が確実に目減りする
つまり、2026年においては、「何もしないこと(現金のまま放置すること)」こそが、確実な損失を生む最大のリスクなのです。
不動産投資、「金利上昇」は選別の好機
では、私の専門である不動産市況に目を向けてみましょう。
金利上昇によって、住宅ローンや不動産投資ローンの借入コストは上がりました。これを「逆風」と捉え、投資を控える方もいます。

しかし、私はこれを「市場の健全化」であり「選別の好機」と見ています。
これまでの超低金利時代は、誰がどんな物件を買っても、ある程度のキャッシュフローが出てしまう「イージーモード」でした。そのため、本来価値のない粗悪な物件までもが高値で取引されていました。
しかし、「金利ある世界」ではそうはいきません。
「家賃」を上げられる物件だけが生き残る
金利上昇分を吸収し、さらに利益を出すためには、「家賃の値上げ(インフレ転嫁)」ができるかどうかが全てです。
- 都心の好立地
- 希少性のあるデザインやスペック
- 高い管理力
これらを備えた「強い物件」は、金利上昇以上に賃料を上げることができます。一方で、郊外のありふれたアパートや、競争力のない物件は、金利上昇の波に飲み込まれ、収支が破綻していくでしょう。
つまり、2026年は「本物の投資家だけが勝てる環境」が整ったと言えるのです。
2026年、資産を守り抜くための「3つの指針」
では、具体的にどう動くべきか。2026年の資産防衛の指針を3つ提示します。
1. ポートフォリオの「現金比率」を見直す
生活防衛資金(生活費の6ヶ月〜1年分)以外の余剰資金が、普通預金に眠っていませんか?
それを「働くお金」に変えてください。流動性を確保しつつも、少なくともインフレ率に負けない運用先へ移動させることが急務です。
2. 「実物資産」へのシフトを加速する
インフレに強いのは、ペーパーアセット(紙の資産)ではなく、実物資産です。
「不動産(優良物件)」はもちろんのこと、希少性の高い「アンティークコイン」や「金(ゴールド)」など、モノ自体に価値がある資産をポートフォリオの一部に組み込んでください。

3. 「変動金利」のリスク管理を徹底する
すでに不動産をお持ちの方は、返済比率と金利動向をシビアにチェックしてください。
場合によっては、一部繰り上げ返済によるバランス調整や、物件の入れ替え(売却益の確定と、より収益性の高い物件への買い替え)を検討すべきタイミングに来ています。
最後に:変化を恐れず、味方につける
2026年、日本経済の景色は変わりました。
しかし、恐れることはありません。ルールが変わったのなら、新しいルールに合わせて戦略を変えればいいだけのことです。
資産運用において最も危険なのは、変化から目を逸らすことです。
「金利ある日本」へのパラダイムシフトをチャンスと捉え、賢明な資産の組み換えを行ってください。
もし、ご自身のポートフォリオに不安がある、あるいは具体的な物件の選定基準を知りたいという方は、ぜひ個別相談をご利用ください。あなたの資産状況に合わせた、オーダーメイドの戦略をご提案いたします。
本年も、皆様の資産形成の一助となれるよう、真実の情報を発信してまいります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
岸 泰裕