日本を捨てるのではなく、日本に「依存」しない生き方。2026年版「個人主権」の確立

岸泰裕です。

「日本はオワコンだ、海外へ逃げろ」
最近、SNSやYouTubeでそんな極端な言説を目にすることが増えました。

確かに、増税、インフレ、少子高齢化といった日本のファンダメンタルズは厳しい状況にあります。
しかし、私が提案したいのは、日本を捨てて海外移住することだけが正解だという短絡的な話ではありません。

重要なのは、日本に住んでいようがいまいが、**「国家や組織に生殺与奪の権を握らせない」**というスタンスです。

今回は、これからの時代を生き抜くための核心的な概念、**「ソブリン・インディビジュアル(主権ある個人)」**について解説します。
これは、国がどうなろうとも、個人の資産と自由を守り抜くための、現代の「武士道」のようなものです。

1. 「社会契約」の破綻を直視せよ

私たちの親世代、昭和の成功モデルはシンプルでした。
「真面目に勉強し、いい会社に入り、税金を納めれば、国と会社が一生面倒を見てくれる」
これは、国民と国家の間の強固な「社会契約」でした。

しかし2026年現在、この契約は事実上破棄されています。

「親」ではなく「管理者」になった国家

年金の支給開始年齢は後ろ倒しされ、実質的な受給額はインフレで目減りしています。
会社は45歳定年制やジョブ型雇用を導入し、「終身雇用」という看板を下ろしました。
そして国は、膨れ上がった借金を返すために、インフレ税と社会保険料増額で国民の資産を静かに回収しています。

もはや、国はあなたを守る慈悲深い「親」ではありません。
システムを延命させるために、あなたからリソースを徴収する冷徹な「管理者」です。
この構造変化に気づかず、いつまでも「国がなんとかしてくれる」と口を開けて待っているのは、あまりに無防備です。

2. 「ソブリン(主権)」を取り戻す3つの分散

では、どうすれば国家システムに依存せず、自分自身の「主権」を取り戻せるのか。
精神論ではなく、具体的なアクションとして必要なのは「3つの分散」です。

① 収入源の分散(The Income)

給与という「単一の日本円の蛇口」に依存しないことです。
労働収入は、怪我や病気、AIによる代替、不況によるリストラで簡単に止まります。

私が推奨しているのは、小さくても良いので**「他人の財布(BtoC)」**や**「海外の財布(外貨)」**から直接入金されるルートを持つことです。
配当収入、不動産収入、あるいは個人的なスキル販売。
複数の蛇口を持つことは、会社という組織に対する交渉力(=嫌なら辞める力)を生み出します。

② 資産場所の分散(The Asset)

「資産はすべて日本の銀行と証券会社にある」
これは、日本政府と心中するポートフォリオです。

カントリーリスク(預金封鎖、超円安、増税)を回避するためには、資産の一部を**「グリッドの外」**へ逃がす必要があります。
アンティークコインや金(ゴールド)といった実物資産は、どこの国の負債でもなく、特定の政府の管理下に置かれない「無国籍通貨」です。
これらを持つことは、金融システムからの「部分的な独立宣言」となります。

③ 地理的思考の分散(The Location)

実際に移住しなくても構いません。
しかし、**「いざとなれば、世界中のどこでも生きていける」**という準備とマインドセットを持つことが重要です。

これを「フラッグ・セオリー(旗を立てる理論)」と呼びます。
・ビジネスをする国
・資産を置く国
・住む国
これらを分け、それぞれの国の「良いとこ取り」をする発想です。
「日本がダメなら、マレーシアに行けばいい」「資産はスイスにある」と思えるだけで、日本社会の閉塞感によるストレスは激減します。

3. 資産防衛は「Fuck You Money」のためにある

私がなぜ、アンティークコインや投資を勧めるのか。
それは、単にお金持ちになって贅沢をするためではありません。
もっと切実で、高潔な目的のためです。

米国には**「Fuck You Money」**というスラングがあります。
直訳するのは憚られますが、上品に訳せば**「NOと言える資金」**です。

理不尽な上司の命令に、生活のために従わなくていい。
納得できない政策や同調圧力に、屈しなくていい。
嫌な取引先との縁を、こちらの都合で切ってもいい。

十分な資産と、どこでも稼げるスキルがあれば、あなたは自分の良心と哲学に従って生きることができます。
誰かの顔色を伺う必要はありません。
資産防衛とは、お金を守る行為ではなく、**「あなたの尊厳と自由」**を守るための手段なのです。

4. 結論:自分の旗を立てろ

2026年、世界は混沌としています。
しかし、自分の頭で考え、行動する個人にとっては、これほど自由でチャンスに満ちた時代もありません。

群れから離れることを恐れないでください。
みんながやっている「ポイ活」や「NISA」だけで満足しないでください。
それは、管理された牧場の中での最適化に過ぎません。

柵の外に出て、自分の旗を立てる。
他人の作ったルールではなく、自分のルールで資産を築き、守る。

ソブリン・インディビジュアルとして生きる覚悟を決めた時、あなたの目に映る景色は、不安に満ちたディストピアから、可能性に満ちたフロンティアへと変わるはずです。

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